光ディスク世代(1998–2000) / バンダイ
ワンダースワンWonderSwan
4,800円、単3電池1本で約30時間。ゲームボーイカラーの半額という価格設定で市場に出た携帯機。
撮影:Evan-Amos / 出典:Wikimedia Commons / パブリックドメイン
基本情報
| 発売日 | 1999年3月4日 |
|---|---|
| 発売元 | バンダイ |
| 型番 | SW-001 |
| 発売時価格 | 4,800円 |
| ソフト媒体 | ROMカートリッジ |
| 同時発色数 | 8階調モノクロ |
| 出荷台数 | 非公表(国内 約350万台とする推計あり/カラー・クリスタル含む) |
メーカー公表値なし。
システム構成
図1 ワンダースワン のシステム構成。当資料室で作成。
主要諸元
| CPU | NEC V30 MZ(16bit)3.072MHz |
|---|---|
| 表示 | FSTN液晶 224×144ドット/8階調モノクロ |
| メモリ | 内蔵RAM 16KB |
| 音源 | 4ch PCM(1chはノイズ/1chはボイス出力に切り替え可) |
| 媒体 | ROMカートリッジ(最大16Mbit級/バッテリーバックアップ・EEPROM対応) |
| 電源 | 単3形乾電池×1/連続約30〜40時間 |
| 入力 | 縦持ち用・横持ち用の2系統ボタン配置 |
| 外形 | 121×74.3×24.3mm/約93g(電池含まず) |
4,800円
1999年3月発売、価格4,800円。同時期のゲームボーイカラー(1998年10月/8,900円)のほぼ半額である。
電源は単3形乾電池1本で、連続約30〜40時間。ゲームボーイカラー(単3形2本/約20時間)と比べても電池の本数が半分で持続時間が長い。携帯機として最も重要な指標である「安い・軽い・電池が持つ」の3点を、当時の市場で最も高い水準で満たしていた。
本体の設計には、ゲームボーイを手がけた横井軍平氏が任天堂退社後に設立した株式会社コトが関わっている。制約を積極的に受け入れて価格に還元する設計思想は、初代ゲームボーイと同じ系譜にある。
16bit CPUと8階調モノクロ
CPUはNEC V30 MZ。8086互換の16bitコアを低消費電力向けに再設計したもので、8bitのゲームボーイ系より演算性能で上回る。
一方、画面は8階調のモノクロである。1999年の市場ではすでにゲームボーイカラーが出ており、カラー対応の遅れは商品訴求の面で不利に働いた。カラー化は2000年12月の「ワンダースワンカラー」(6,800円)を待つことになる。
この構成——処理性能は高いが表示は白黒——は、性能配分をどこに置くかという判断の産物である。液晶のカラー化は当時もっともコストと電力を消費する部分であり、そこを削ることで4,800円と30時間が成立していた。
縦持ちを標準機能にする
本体を90度回転させ、縦長の画面で遊ぶ持ち方を標準で想定している。ボタンは縦持ち用と横持ち用の2系統が独立して配置され、ソフト側がどちらを使うかを指定する。
縦画面のシューティング、落ち物パズル、テキスト主体のアドベンチャー。画面比率が縦に有利なジャンルではこの機能が直接効いた。『GUNPEY』のように縦持ち専用として設計されたソフトもある。
同種の機能はゲームボーイ系には存在せず、ワンダースワンを特徴づける仕様として挙げられることが多い。
派生モデル・周辺機器
- 2000年12月
- ワンダースワンカラー(6,800円)― 4,096色中241色同時/RAM 64KB
- 2002年7月
- スワンクリスタル(7,800円)― TFT液晶に変更、視認性を大幅改善
- 2003年
- 本体生産終了
参考にした資料
- バンダイ ワンダースワン 取扱説明書
- NEC V30 MZ データシート
画像出典
- 「バンダイ ワンダースワン本体」 撮影:Evan-Amos / 出典:Wikimedia Commons / ライセンス:パブリックドメイン
システム構成図および各種グラフは当資料室で作成したものです。
最終更新:2026-03-22